歌舞伎座さようなら公演御名残四月大歌舞伎を観てきました


『月もおぼろに白魚の、かがりも霞む春の空、つめてえ風もほろ酔いに、こころもちよくうかうかと、浮かれ鴉(からす)のただ一羽、ねぐれえ帰る川端で、棹(さお)のしずくがぬれ手で粟、思いがけなく手にいる百両、ほんに今夜は節分か、西の海から川中へ、落ちた娘は厄おとし、豆沢山で一文の、小金と違った金包み、こいつァ春から縁起がええわぇ』
これは、歌舞伎「三人吉三巴白浪」の冒頭、お嬢吉三の言う名台詞です。

先日、「歌舞伎座さようなら公演御名残四月大歌舞伎」を観てきました。
演目は、「御名残三月大歌舞伎」で観た[菅原伝授手習鑑 筆法伝授]の続編にあたる[菅原伝授手習鑑 寺子屋]と48年前に「かくし芸に強くなる本」で、お嬢吉三の台詞を覚えた[三人吉三巴白浪]の「大川端庚申塚の場 」、それに[藤 娘]でした。

御名残四月大歌舞伎の演目と配役
[菅原伝授手習鑑 寺子屋]
寺子屋の場: ついに菅秀才(松本金太郎)捜索の手が源蔵(片岡仁左衛門)の元へ迫ってきた。捨て身で源蔵は一計を案じるが、捕縛にやってきたのは事情を知り尽くした松王丸(松本幸四郎)。絶体絶命と思われたが源蔵の機転で小太郎を身代わりにし、松王も首実検で「菅秀才に相違ござらぬ。」と告げ危機を逃れる。しかしながら、その犠牲はあまりにも大きいものだった。小太郎は松王の実子で松王は身代わりとして差し出していたのだ。菅丞相の側室御園の前(中村時蔵)もかけつけ菅秀才と再会する。松王丸と松王丸女房千代(坂東玉三郎)夫婦と源蔵と源蔵女房戸浪(中村勘三郎)夫婦は喜びに呉れながらも、犠牲となった小太郎に涙する。悲痛な「いろは送り」の浄瑠璃の調べで、皆は小太郎の霊を弔い幕となる。(出典:Wikipedia)

[三人吉三巴白浪]
『三人吉三』は、いずれも吉三郎(きちさぶろう)という名の和尚吉三(市川團十郎)、お嬢吉三(尾上菊五郎)、お坊吉三(中村吉右衛門)と名乗る盗賊が繰り広げる芝居。あらすじは、節分の夜、大川端庚申塚で、ひょんなことから夜鷹を川に突き落とし小判百両を奪ったお嬢吉三。そこで朗々とまるで唄いあげるかのようにはくのが冒頭の台詞。そこにお坊吉三が現れ、その金をよこせと無理を言う。斬り合いはじめた二人に割って入ったのは和尚吉三だった。この三人が意気投合、『三国志』の「桃園の誓い」の故事にちなみ、梅の木の下で義兄弟の契りを結ぶ。(出典:Wikipedia)

[藤 娘]
藤の絡んだ松の大木の前に藤の枝を手にした藤の精(坂田藤十郎)が、意のままにならない男心を切々と嘆きつつ踊る。やがて酒に酔い興にのって踊るうちに遠寺の鐘が鳴り夕暮れを告げると、娘も夕暮れとともに姿を消す。(出典:Wikipedia)
藤娘を踊った坂田藤十郎の藤の精は、78歳というお歳を全然感じさせない踊りに、お見事という以外の言葉は見つかりません。

そして、とうとう昨日の30日に閉場式が行われ銀座歌舞伎座59年の歴史に幕を閉じてしまいました。新しく生まれ変わる歌舞伎座に期待をしたいと思います。

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