東北工業大学同窓会ニュースvol.13「工大人」が届きました


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母校、東北工業大学同窓会から同窓会誌「工大人」に卒業生として寄稿を頼まれていました。この同窓会誌は、同窓生、在学生、職員、教員に配布されるそうです。
簡単に引き受けてしまいましたが、私は、高校、大学と工科系の学校に進み電子工学を学んできましたが全く違う分野に進んでしまったのです。そんな私の話を皆さんが読まれて参考になるかとても悩みましたが私の思った事を書いてみました。そして、その同窓会ニュースvol.13 2009.AUG「 工大人」が今日届きましたので文章を掲載いたします。

              人生に無駄はない

社団法人日本ジュエリー協会常任理事
株式会社 インタージェム代表取締 佐藤郁雄
1947年  東京都生まれ
1970年 電子工学科卒 (3回生 船田研)
1975年 株式会社インタージェム設立

 私が入学した1966年の工大は、まだ創立3年目で卒業生もいませんでした。皆が将来に夢を持ち自分たちが工大の歴史を創るのだという気概に燃えていたように思います。
 私も入学してすぐに同好の志を集めて射撃同好会を作り、2年目の1967年に全日本学生射撃大会においてフリー・エアーライフル部門団体8位入賞という成績を上げ、翌年の1968年に部昇格を果たしました。現在も射撃部の監督として学生の指導をしております。
 そして、やはり思い出されるのは船田研究室での同期の仲間との親交でした。時々連絡を取り合い恩師船田先生も交えて旧交を温めておりましたが、悲しくも今年2月に船田博先生が他界されました。先生の御冥福をお祈り申し上げるとともに、もうお会いできないかと思うと残念でなりません。
 現在の私は、1975年に仙台でインタージェムという会社を設立して宝石店を経営しております。工大で学んだ電子工学とは全く関係のない職業に就いたことになりますが、決して無駄にはなっていなかったと思っています。
 1972年に渡米してロサンゼルスの米国宝石学会(GIA)で宝石学を学びました。そこでの宝石鑑別試験は屈折計、比重計、偏向器、二色性スコープ、分光分析器などを使って20個の宝石を検査して鑑別いたします。20個のうち1個でも間違えると不合格です。試験を受けるチャンスは3回しかなく、3回不合格だと通信教育に回されるという厳しい制度でした。多くの受験者が苦労している時に、私は検査結果を重要視し、検査データーの1つでも違っていたらもう一度全ての検査をやり直すという大学での実験のおかげで鑑別試験はすべて1度で合格しました。
 また、会社を設立してから数々の困難を乗り越えられたのは、学生時代に射撃同好会を創って運営を行い、結果を出してきたことが少なからず役に立っていると思います。
 何事も一所懸命すること、たとえ道が違っても決して無駄にならないと思っています。


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