インターネットをご覧になって、パールネックレスの糸替えでご来店戴いたお若い女性のお客様のお話をしたいと思います。
お持ちに戴いたのは、糸が切れた二連のネックレスでした。クラスプ(金具)に緑青が出ていて相当前から使われた様子がありませんでした。パールを拝見しますと、貝パール(養殖真珠の核にする貝にパール光沢の塗料を塗ったお品)でした。
お客様は糸替えをする価値が有るのか、価格は幾ら位かとおたずねになりましたが当社では、お客様のお品の価格評価をしてない事を申し上げました。
『亡くなった母が持っていたものなので、どのぐらいの物なのか知りたくて・・・・』と小さな声でひとり言のように言われました。
私はその言葉を聞いて『お形見ですよね、それでしたら価値とかの問題ではなく糸替えをして大切にお使いになられてはどうですか、ご姉妹がおられるのですか?』とお聞きしますと。
『弟がいます。』とおっしゃるので『二連にしないで一連を2本作られてお二人でお持ちになられたら宜しいと思いますよ、クラスプをシルバーにして特殊な糸に替えて1本¥3,000で宜しいですから。』とご提案いたしました。
出来上がりましたのが写真の2本です。