結婚指輪をお求めにおいで下さるカップルに『ハードプラチナが瑕(キズ)つきにくいと聞いたのでハードプラチナのマリッジリングは有りますか?』と時々質問されます。インタージェムでもプラチナ1000のハードプラチナ製のマリッジリングをあつかっていますが、その商品のパンフレットに【一般のPtジュエリーはビッカース硬度120Hv程度です。160Hv程度まで加工された商品もありますが、〇〇〇1000は平均200Hv前後を保持しています】と書いてあります。
硬度にはモース硬度とビッカース硬度その他にロックウェル硬度、ブリネル硬度、ショア硬度などがあります。モース硬度は引っ掻き硬度、ビッカース硬度は押し込み硬度とも呼ばれています。共に表面に造られた痕跡から硬度を求めますが、両者の間には厳密な相関はありません。
通常の生活でプラチナ製の指輪に瑕がつくのは、押し込み瑕(ビッカーズ硬度)ではなくて引っかき瑕(モース硬度)です。
モース硬度の例は、ダイヤモンド(モース硬度10)、タングステン合金(モース硬度9)、サファイア(モース硬度9)、水晶(モース硬度7)、ステンレスSUS304(モース硬度6)、チタン(モース硬度6)、針(モース硬度5.5~6)、爪(モース硬度2)です。純金/K24(モース硬度2.5) 、純プラチナ/Pt1000(モース硬度2.5)。ビッカース硬度130Hvでモース硬度約3、ビッカース硬度200Hvでモース硬度約4.5といわれています。
表題の「ハードプラチナは、何と比べて瑕がつきにくいか?」について。
結論を言いますと、確かにハードプラチナ製品は他のプラチナ製品に比べると瑕はつきにくいです。しかし、ビッカース硬度200Hvのハードプラチナ製品でもモース硬度約4.5ですから、モース硬度5.5~6の針の先で簡単に瑕がついてしまいます。
ということは、ハードプラチナだから日常の生活で瑕がつかないという事ではありません。注意してほしいのは、砂場や家庭菜園などで土いじりをしたら、砂の中にある石英などは水晶と同じモース硬度7ですから簡単にハードプラチナ製品に瑕がつくということです。
たとえマリッジリングのように毎日着けているジュエリーでも「エレガント」につけてほしいと思います。炊事をするときなどは衛生の面からも外す事をおすすめ致します。
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